2023年05月31日

シャムロック

アイルランドの国花シャムロック。
クローバーとは、ずいぶん地味な国花だと思っていたのだが....

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シャムロックは必ずしもクローバーだけを指すのではなく、カタバミやオキザリスなど3枚の葉がついている植物の総称だそうだ.
それにしても、カタバミも雑草中の雑草扱いで、いずれにしても地味だ。

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3枚の葉が大事なのは、アイルランドにキリスト教をもたらした聖パトリックがクローバーを例えに三位一体を説いたことから来ていると言われている。

日本では時々、シャムロックは四葉のクローバーを指すと思われていることもあるが、そうではない。
ただ、四つ葉のシャムロックという言い方はあり、四つ葉のシャムロックを身につけているとほんとうのことが見えるという話も、アイルランドにはある。

アイルランドに限らず周辺の妖精文化圏では、四つ葉のクローバーを頭にのせると妖精が見えるという言い伝えがある。(人が見ている場所ではあまりやらないほうがいいかもしれない...)


アイルランドには、キリスト教は伝わったものの、ケルトの残照が色濃く残った。
ケルト文様の中でもよく知られているトリスケルやトリケトラなど、ケルト文化では元々“3”が重要な意味を持っていたのだ。

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そしてケルトの余韻は、男性的な西欧文化とは一線を画していると感じる。
イエイツの「ケルトの薄明」という著作があるように、ケルトは薄明の文化である。光か闇かの二極ではない、その“あいだ”にある薄明、言わば第三の位置だ。
それは二極を統合し包括する、むしろ東洋的、女性的なやさしい文化を思わせる。
  
posted by Sachiko at 21:29 | Comment(3) | ケルト
2023年05月21日

ふしぎなタンポポ

庭の片隅で不思議なタンポポの葉っぱを見つけた。
こんなのは見たことがない。

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葉っぱが表面だけ白くなることで知られる“半夏生”の場合は、特定の季節に虫を呼び寄せるために白くなるのだそうだ。(この画像はフリーフォトより)

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でもこのタンポポは、真ん中の太い葉脈からちょうど半分。
いたずら好きの妖精でもいたのだろうか?
自然界では時々、ひっそりと不思議なことが起こる。
  
posted by Sachiko at 22:25 | Comment(2) | 自然
2023年05月16日

シジュウカラの声

先日、シジュウカラの声があたりに響き渡っていた。
近くにいるのかと思って探したが姿が見えない。

思った以上に離れたところの電線に止まっていた。
あの小さな体から出る声が、こんなにも響くのか。
仲間と鳴き交わしているのでもなく、一羽だけでひとしきり鳴いたあと、どこかへ飛んでいった。

住宅地で見られる野鳥はそう多くないが、ヒヨドリとシジュウカラはよくやって来るし、たまにハクセキレイも来る。


たしかに、鳥には鳥の“ことば”があるのだ。
仲間とコミュニケーションをとるためというだけでなく、それ自身の“存在”を歌い上げるような声。
自然の生きものたちは、なんと誇り高いのだろう、と思う。


電線に止まっている小鳥は、逆光になるためうまく写真が撮れない。それで写真はフリーフォトから拝借。

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posted by Sachiko at 21:39 | Comment(2) | 自然
2023年05月08日

森の匂い

札幌から車で約2時間、とある森の中。
雨あがりの湿った土と植物の匂い。

ヒトリシズカ、小さいパイプ掃除用のブラシに見えてしまうのだが....
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可憐な青い小さなスミレ。
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ニリンソウ。
山菜として食べられるけれど、葉っぱが毒草のトリカブトに似ているので、花が咲くまで取ってはいけないと言われる。
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名前のわからない花。
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キノコ。ツチグリの仲間と思われる。別名キツネのタバコというそうな。踏むと煙のように胞子が出る。
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名前のわからない春のセミ。
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流れる川の音、鳥の声、風の音....
こういう音が心地よい。久しぶりにきれいな空気を味わった。
人間は自然の一部なのだから、家に帰るように、たまに森へ行こう。

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posted by Sachiko at 22:34 | Comment(2) | 自然