2023年09月22日

秋らしく...

今年の夏はとんでもなく暑かったが、ようやく秋らしくなり、最低気温が一気に下がってきた。空気が乾いて、空が高く青い。


この赤トンボは片側の翅がねじれ、先端が欠けている。
ベニシジミも、翅が損傷している。
何が起きたのか、毎年秋にはこういう昆虫たちを多く見かける。

akatombo.jpg

benishijimi23.jpg

最後の産卵場所を探して、モンシロチョウがたくさん飛び交う。

monshiro23.jpg

今年も姿を見せたヒメアカタテハ。

himeaka23.jpg

美しい水色の、とても小さなルリシジミ。

ruri23.jpg


まだ彼らがいてくれて、まだ地球は生きている。
昆虫たちを見ていると、この世界にまだ汚されていない領域があると感じる。

カラになった蜂の巣の影がハートのかたち。

heartbee.jpg
  
posted by Sachiko at 21:56 | Comment(2) | 自然
2023年09月13日

「きりのなかのはりねずみ」

「きりのなかのはりねずみ」
(ノルシュテインとコズロフ作 ヤールブソワ絵)

kiri1.jpg

日がしずんでうす暗くなってきたころ、はりねずみはこぐまの家にでかける。こぐまの好きな野いちごのはちみつ煮を持って。

みみずくがこっそりとついてくる。
霧のなかに、白い馬がうかんでいる。
霧のなかに入ってみるけれど、馬のすがたは見えない。


はりねずみは霧のなかをさぐりながら進んでいく。
銀いろの蛾がおどり、みみずくが顔を出してはまたいなくなる。

大きなカシの木の枝にあたってびっくりし、
野いちごのつつみを忘れてしまう...


------------

最初から最後まで、物語は薄暗い霧の中で進んで行く。
忘れものを届けてくれた犬も、川に落ちたときに助けてくれた魚も、森の木も、登場する生きものたちはみんなぼんやりとして、はっきりと全身の姿を現すことはない。

やっとのことでこぐまの家にたどりつき、やさしい気もちでいっしょに星を見る。
そして、あの白い馬のことを考える....

神秘的な霧の中の、夢見るような、深く不思議で温かな世界が、色味の少ない絵で描かれている。
はりねずみが惹かれた、白い馬の存在が美しい。

kiri2.jpg
  
posted by Sachiko at 22:43 | Comment(4) | 絵本
2023年09月01日

秋はどこへ

数年前までは、札幌では秋の最初の日をはっきり捉えることができた。

朝起きた時の気配が違う。
外に出てみると、空の色も風の音も違っていて、今日から秋だとわかる。

それが今年はどうだ、お盆を過ぎたら秋どころか、ダラダラといつまでも暑い。花は枯れて種になり、赤トンボが飛んでいるというのに。


子供の頃は、札幌祭り(6月15日)を過ぎたらストーブを外し、敬老の日(当時は9月15日)を過ぎる頃にストーブを付けた。
全く暖房がいらない月は7月と8月だけで、それでも30度を超える日などめったになく、夕方になると涼しい風が吹いた。


世界的に、サラマンダーの力が肥大している。
四大元素霊の中で、火の精サラマンダーは、人間に神の意志を認識させ、幻想を焼き尽くすのだという(R・シュタイナー「自然と人間の生活」より)。

気温が上がり、各地で山火事が発生したりするのも、この文明に対する人間の驕りと幻想が焼き尽くされるためなのだろうか?

現代の物質文明の中では、元素霊たちはおとぎ話の世界に追いやられ、リアルな実在とは見做されなくなった。
けれど地球自然界の何ものも、元素霊たちの働きなしには存在できない。

目に見える植物や動物の存在を疑わないように、その背後にいる彼らのリアルさがあたりまえである文明が来なければ。彼らはどんなにそれを待ち焦がれていることだろう。


9月になり、ようやく暑さは少しおさまってきた。
来週からは空の色も澄んだ濃い秋色になるそうだけれど、秋の最初の一日は捕まえそこなってしまった。
 
posted by Sachiko at 22:07 | Comment(2) | 自然