2025年01月28日

もうひとつの...冬?

1月だというのに、もう何週間も最高気温がプラスの日が続いている。
体がなまってしまうような生ぬるさだ。

あるところで、九州の冬景色の写真を見た。
一面の枯れ野は、文字通り枯れ色一色の、何とも不思議な見たことのない景色。

あの季節は...何と呼ぶのだろう。
冬ではない。冬というのは一面真っ白な雪景色のことだ。
そのもうひとつの冬は、私の知らない異界の季節のように見える。
もっとも向こうから見れば、真っ白な根雪が異界のように見えるだろう。日本は縦に長いのだった。

思えば北海道では、これほど枯れ色一色にはならない。(雪の少ない道東では、春先など一時的になるかもしれない。)
たいていは秋の色が残っているうちに雪が降ってしまう。
紅葉、赤いバラの実、まだ緑を残している草たち、冬も緑の針葉樹....そこに、ある日雪が降る。

葉が落ちて赤い実だけが残ったナナカマドに雪が積もっている様子を、九州よりもっと南の国から来た人たちが嬉しそうに写真に撮っている姿を時々見かける。


それにしてもこの暖かさ。
昔の1月は最高気温がマイナス10度という日が続くのが珍しくなかったのに、この冬は最低気温すらマイナス10度以下にならない。
2月に真冬日が戻って来ても、もう光が春の明るさになっている。

四季は自然界の4つのエレメント(地水火風)に対応し、人間の4つの気質にも対応している。
地球上で四季がすべて揃う地域は少ない。

現代社会が胆汁質(火と夏の気質)に偏りすぎていることが、実は温暖化の原因ではないかと思うけれど、どうかな。
 
posted by Sachiko at 15:58 | Comment(0) | 自然
2025年01月15日

ウルフムーン

1日過ぎてしまったけれど、昨日は今年最初の満月だった。

ネイティブアメリカンの間では、1月の満月を“狼の月−ウルフムーン”と呼ぶそうだ。この名前は、フィンドホーンからのメッセージで知った。
由来は、1月の寒く暗い夜にはオオカミの遠吠えが、皆に聞こえるように遠くまで響き渡るからだという。

6月のストロベリームーンや9月のハーベストムーンなど、近年はネイティブアメリカンによる満月の名前をちらほら耳にすることも増えてきた。
それらは自然の中での季節の出来事にちなんで名づけられている。

1月 ウルフムーン 
2月 スノームーン 
3月 ワームムーン
4月 ピンクムーン
5月 フラワームーン
6月 ストロベリームーン 
7月 バックムーン 
8月 スタージョンムーン
9月 ハーベストムーン
10月 ハンターズムーン 
11月 ビーバームーン 
12月 コールドムーン 

そして、それぞれの満月にはそれぞれの儀式がある。
1月の満月は内省のエネルギーで、春から始まる新しい1年の計画と準備に使うことができるという。

古い時代、月の暦で生きていた諸民族は、月のエネルギー、女性のエネルギーと親しかった。それらは今ふたたび、目を覚まして声を上げようとしている気がする。

オオカミは古くから多くの神話や伝説、物語の中に登場し、恐れられながらも人間に親しい存在だった。
日本ではオオカミは「大神」だったと言われるように、野生動物は宇宙と直結した存在で、かつて人間もその大きな環の中に属していた。

ニホンオオカミやエゾオオカミはいなくなってしまい、ヨーロッパオオカミも中央ヨーロッパからはいなくなっている。
オオカミや他の野生の生きものたちがいない世界で、人間は何者で在り得るのだろう。
彼らを思い出すとき、忘れられた月の道へいざなう力がかすかに働きかけてくるようだ。
 
posted by Sachiko at 22:29 | Comment(0) | 未分類
2025年01月06日

エピファニー2025

クリスマスイブ+12聖夜が明けて、今日はエピファニー。
オラフ・アステソンの夢の歌の、結びが残っている。

 年老いた者も若い者も
 ここに集い耳を傾けた
 オラフ・アステソンの
 夢の歌は今 終わりを告げる
 起き上がれ オラフ・アステソンよ
 長い眠りについていた者よ!
 
 
テキストによれば、オラフ・アステソンの夢の歌は18世紀半ばから複数のバージョンや翻訳が出版されている。
長いバージョンの詩は60連から成っていて、より明確なストーリー展開で描かれているそうだ。

毎年エピファニーを迎えると、特別な時空を抜けて通常の時間に戻ってきたという感覚になる。
そして、寒さと雪はこれからが本番なのに、少し日が長くなった分、かすかに春の気分が感じられる。

12聖夜のあいだには特別な夢を見ることが多いと言われるけれど、私はなかなか夢を覚えていられない。
変わった夢といえばひとつだけ、森の中で巨大な白い蝶を捕まえた夢があった。蝶は魂のシンボルと考えると、何か意味ありげな気もする。
 
posted by Sachiko at 17:16 | Comment(0) | クリスマス
2025年01月05日

Dream Song-12

この地上において
貧者に靴を与える者は幸いである
彼は裸足で棘のあるヒースの原を
ためらいなく歩く
裁きの日には 天秤の言葉が語り
真実を証しするだろう

この世にあって
貧者にパンを与える者は幸いである
霊の国で何も恐れることはない
飢えた猟犬がやって来ようとも
裁きの日には 天秤の言葉が語り
真実を証しするだろう

この地上において
貧者に穀物を与える者は幸いである
ジャラー橋を渡る時も
牡牛の鋭い角を恐れることはない
裁きの日には 天秤の言葉が語り
真実を証しするだろう

この地上において
裸の者に衣服を与える者は幸いである
恐ろしい凍りついた泉を
あの世で恐れることはない
裁きの日には 天秤の言葉が語り
真実を証しするだろう


これが詩の最後の箇所になる。
初めのほうは月が照らす道だった。ここでは日が昇ったあとのような感じを受ける。
ミカエルを伴いキリストがやってきて、魂を量るミカエルの天秤が真実を語る。

明日はエピファニー、クリスマスイブに続く十二聖夜が明ける。
 
posted by Sachiko at 22:13 | Comment(0) | クリスマス
2025年01月04日

Dream Song-11

 その時 魂の首長ミカエルは
 角笛を長く高らかに吹き鳴らし
 すべての魂を呼びあつめる
 恐怖と孤独の裁きの地へ
 痛みの法廷で
 裁きが下される

 罪深い魂が震撼するのを見よ
 風に揺れるポプラの葉のように
 誰ひとりそこにはいないが
 啜り泣きは自らの深い罪を知る
 苦難の法廷で
 裁きが下される

 神聖にして善なる聖ミカエル
 その天秤にかけられた者
 彼を囲み立つ震える魂たちを  
 ついにイエスのもとへ導いた
 ブロックスヴァリンで
 裁きが下される


土と水、火と風のエレメントの世界を通過して、魂は宇宙の道を進む。
大天使ミカエルが現われ、魂たちを導く。

死後の魂が赴く場所について、現代の人間は思いを巡らさない。
この物質界がすべてだと信じたまま迎える死は、どのような衝撃に感じるだろう。
オラフ・アステソンの夢の歌は、まさに生きている人間への道案内としてはたらく。
 
posted by Sachiko at 22:18 | Comment(0) | クリスマス