風景が、水面に逆さに映っている。
ただそれだけで、しん...と吸い込まれるような、深い不思議な気分が満ちる。
水に映った景色は、内面の象徴だそうだ。
水面を覗き込むと、外界では遥かに見上げる空が、深く見下ろす彼方にある。木も建物も、すべてが逆さま.....
東山魁夷の水鏡は、見る人を自身の内側に誘う。
見知っている風景も水に映ると、見慣れないもののように別の姿を見せる。
そのように、知っていると思っている自分自身の、まだ知らない内側をのぞき込むように魂の鏡の淵に立つとき、深い水底に何を見出すだろうか.....